第90回夏の全国高校野球選手権 福島大会を振り返る

天候にも恵まれ、熱戦が続いた今年の夏の大会。
混戦も予想されましたが、福島大会を制したのは第一シード聖光学院でした。

決勝戦に進んだのは、聖光学院と春の覇者郡山商業。
予選を通じて名勝負や逆転劇がありましたが、その中でもベストゲームと呼べる 決勝戦でした。

底力を見せ付けた聖光学院


初戦のあさか開成戦では、同点から9回裏にサヨナラ勝ちの辛勝。
四回戦では会津工業に7回まで3−1とリードされる展開から逆転。
黒羽君が大会通算2安打、菅野君が通算3安打と苦しんだ通り、 聖光にとって決して楽な道のりではありませんでした。

主力打者の不調を補った周りの選手。
安定した力を発揮した主力の三投手陣。
6試合で与四死球が2!の制球力!!
いろいろと勝ち抜いた要因があるでしょう。
しかし、黒羽主将の「一瞬一瞬に命をかけてプレーした」の言葉に象徴されるように、 甲子園とその先の闘いを見据えて鍛えてきた精神力が他校を上回っていたように感じました。

打席での何とか出塁を果たそうとする選手の目の輝き。
走者を生還させる意思を感じる堅実な攻撃。
夏の大会に向けて、体調はもちろん精神面でもきっちり仕上げてきた印象を持ちました。

シード校の戦いぶり


ベスト8に勝ち残った中でシード校は6校。

春の覇者郡山商業は、相馬東・東白農商・光南と主戦橋本の好投で順当に勝ち上がり。
準々決勝は同じ県中地区の安積(春の地区大会で敗戦)と対戦。
8回を終わって3−0とリードされる展開から9回に同点に追いつき、10回に逆転で勝利。
決勝の聖光戦でも9回に同点に追いつき、またも逆転劇の再現?…は惜しくもなりませんでした。

小高工は、日大東北、双葉、会津、磐城と厳しい対戦が続きました。
しかし、いずれも逆転で勝ち進み、秋8強、春4強の実力を発揮しました。
準決勝で聖光に敗れはしましたが、見事な戦いぶりでした。

磐城、学法石川、福島商もシード校らしい力強さを見せましたが、8強止まりでした。
東日大昌平は、四回戦で安積に1−8で敗退。
第2シード帝京安積は、三回戦で福島に敗退。菅野大投手は意外な不調でした。

ノーシードからの快進撃


まずは夏に強い、ベスト4進出の湯本高校。
大会前に肩を故障した主戦高嶋を控えの投手陣が支えて、4年連続の8強以上。
この4年間でベスト4以上が3回(全てシード外)!!
準決勝で力尽きたものの、大会チーム打率が.363!と打線が好調でした。

8強進出の安積は、シード東日大昌平を8回コールドで撃破。
準々決勝では郡商に9回二死まで3−0とリードし、ベスト4目前。
そこから同点劇、延長で逆転されての悔やみきれない敗戦。
しかし、大会通算チーム打率.397の打線は全試合二桁安打!
中でも特筆は浅野公選手。16打数13安打で打率.813!!!
これまでの20打数以上の打率の記録が20打数13安打の.650(H2の磐城、小川選手)。
記録更新も目前の好調さで、もうすこしやらせてあげたいチームでした。

16強には、会津工業・会津・只見・会津農林と会津地区の4校が残りました。
四回戦では、会津工業が聖光に途中までリードを奪いながらも敗退。
会津は小高工業に11−10の大激戦の末に敗退。
只見は磐城に延長14回の末2−1で敗れはしたものの互角以上の闘い。
会津農林は福島商相手に6−5の大熱戦ながら敗退と惜しい試合が続きました。

春の県大会で学石を倒し、一躍注目を集めた大沼の木崎投手。
福島工業、若松商業と完璧に抑え、旋風の再来を思わせましたが会工に4−3で惜敗。
シード校と戦わせてみたいチームの一つでした。

さあ、甲子園!  さあ、秋季大会!


優勝した聖光学院には、敗れた90校の分まで甲子園で暴れてきてもらいましょう。

さて、今大会も一、二年生の活躍がみられました。
聖光では、横山投手、田村選手、四家選手。
郡商の佐藤紀投手、小高の稲荷田選手、昌平の久保投手、只見の長谷川投手などは印象的でした。

チームとして二年生が主体なのが、福島商業、学法福島、只見、など。
夏の経験が新チームにも生かされてくると思われます。

甲子園が終われば間もなく秋季大会の地区予選が始まります。

がんばれ!新チーム!がんばれ!福島県の高校球児達!

                 2008.7.26 記
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